得体の知れない感情があります。
それは砂丘の砂よりも小さいのに、ブラックホールのような巨大な力を持ち、氷上の廃墟で腐る鉄格子のような冷たさで、煌びやかな原石にへばり付く泥のような侘しさでもあります。
また、回る世界から自分だけが切り離され、銀河からも遠ざかり、音も光もない真っ暗闇の宇宙の中で無限の時をたったひとりで過ごさなくてはならない感覚です。
この目に見えぬ感情の重力が恐ろしくて仕方ありません。
人様の役に立った際に得られる推進力で逃げ切ろうのしたのですが、何をやっても上手くいかないのです。
どうやら、わたしにできることは、ポケットの中にある種を蒔き、祈ることだけのようです。
言葉は…まるで、奇跡です。
わたしの記憶や苦悩の種子が、この星の暖かい土に根を張り、ずっと先の未来で花を咲かせることを願ってやみません。
~小さくとも、思い高く、一本の花を、一冊の本を育てるのだ。微笑みの種子を播き、― 誰にも知られずに、花ひらくまで。~
